読書の秋

自助グループ、回復のプログラムにつながる前に

アルコール依存症関係の本はパラパラっとめくっていました。

当時、図書館や本屋さんでみかけるのは

お医者さんが書いたり、ものすごい幻覚の体験を書いてある本だったりしました。

〝アルコール依存症じゃありませんか?〟のテスト、

一人でやってみると、都合よく解釈することもあって、

あまり当てはまらないように感じたり

ものすごい幻覚の体験談にも、確かその後のケアのことが書いてあったのですが

当時は幻覚や事件など、センセーショナルなことにしか目がいかないので

アルコール依存症は他人事でした。



AAの書籍には、これはわかる!という一節がありました。


「私たちのやったことをいくつか書いてみよう

ビールだけにかぎる、飲む杯数を決める、一人では飲まない、パーティでだけ飲む、スコッチからブランディに切り替える、ナチュラルワインしか飲まない、仕事中に酒に手を出したら首になることを承知する、旅行をしてみる、旅行は控える、(宣誓の儀式をするかしないかは別にして)永遠に飲まないと誓う、運動の量を増やす、心に感動を呼ぶような本を読む、健康施設や療養所に行く、精神病院に入ることを受け入れるーなどなど、例をあげればきりがない。」

(アルコホーリクスアノニマス第3章p47)


AAの書籍はJSOや各地のサービスオフィスで購入できます。

各地のサービスオフィスはJSOのホームページで検索できます。

http://aajapan.org/


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http://aa-kkse.net/

映画・ドラマの中の回復のプログラム

AAは1935年にアメリカで誕生。

AAから生まれた「12のステップ」プログラムは、

依存症以外の問題でも応用できるため、

AAとは別のそれを活用した多くの自助グループも生まれているそう。


アメリカの映画やドラマの中では、自助グループやプログラムがよく出てくる。

『マーズアタック』という1990年代のコメディ映画の中では

ミーティング会場が火星人に攻撃されていた(!)

コメディにまで登場するということは多くの人に認知されていることを物語っているよう。


最近、と言っても数年前の映画

『フライト』の中では、わずかだがAAミーティングの様子が描かれている。

笑いが起こるのはスピーカーの話が参加メンバーたちの体験と共感するからだ。

まだ自身のアルコホリズムを認めていない主人公にとっては、

退屈で不愉快で苦痛な場でしかない。


その主人公がクライマックスでSTEP1を認める…。









※特にAAが登場する映画・ドラマ情報を募集中

潜伏するブラック・アラコック

以前、こんなことがあった。
仕事で外出先での待ち合わせ場所を上司と打ち合わせた時のこと。
上司から「〇〇通りの酒屋さんの前で待ち合わせよう」と言われた。
〇〇通りは行ったことがあるが
酒屋?そんなものあった?
実際、行ってみると
確かに「酒」というどでかい看板のある建物があったが
私はそれよりは、その近くにあるコンビニや病院だけを記憶していた。
たまにしか行かない〇〇通り。
もう必要としていないものには関心がないからだろう。
確かに、そんなふうになる。


だが


つくづく感じるのは、私のアルコホリズムは消えて無くなったのではなく
AAプログラムの力で、封印されているだけだということだ。
ここらへんを、もっと科学的に説明したいが、今もまだうまく言えない。


私流の表現だが、
あえて私のアルコホリズムを擬人化してみる。
名前をブラック・アラコックとしてみる。
だまらされて力を封じられているが、常に私の中に潜んでいる。
たまに、私の耳を塞いでみたり
変な色メガネを私にかけて、ちょっかいを出してくる。
だが、私は、ことあるごとにAAプログラムを選択するので、
ブラック・アラコックは面白く思っていない。


仕事が忙しくなったり、
親の介護が大変になってくると
ブラック・アラコックは嬉しくなってくる。


仕事
介護
誰にも責められない、大義名分だ。
「ほら、忙しいんだから、大変なんだから、AAなんかやっている場合じゃないよ」
と、ブラック・アラコックがささやいてくる。
私の短所・弱さも知り尽くしているからそこを突いたこともささやいてくる。
「アラコックなんていてもいなくてもいいって思われてるよ」


「アラコックに飲ませるのに刃物はいらない
AAから自ら離れるように仕向ければいい」


ブラック・アラコックは、そう考えている。


現実のアラコックは、年齢も上がって、油断していると衰えていく一方だが
ブラック・アラコックは、年々、賢くなって
より巧妙で不可解で強力になっているようだ。


さあ、これからホームグループのミーティングに行ってこよう。
忙しくて大変なら、なおさらAAプログラムが必要だ。